とある物理学徒の雑記帳

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複素平面における初等関数

複素平面上での初等関数(指数関数、対数関数、三角関数)の性質についてまとめる

 

指数関数

定義

複素数z=x+iyに対して \\ e^x \equiv e^x(\cos y + i\sin y)      \\となる関数e^zを複素数zの指数関数という。

 

  • y=0 の時、実数軸上では通常の指数関数e^xとなる。
  •  e^zは整関数であり、任意のx,yで連続かつ、コーシー・リーマン方程式を満たす。\\ u(x,y)=e^x\cos y, v(x,y)=e^x\sin y \\ \Rightarrow \frac{\partial u}{\partial x}=\frac{\partial v}{\partial y}=e^x\cos y, \frac{\partial u}{\partial y}=-\frac{\partial v}{\partial x}=-e^x\sin y
  •  e^zのz微分もe^zとなる。\\ \displaystyle\lim_{\Delta z \to 0}\frac{e^{z+\Delta z}-e^z}{\Delta z}=\displaystyle\lim_{\Delta z \to 0}\frac{e^{x+\Delta x}(\cos (y+\Delta y) + i\sin (y+\Delta y))-e^x(\cos y + i\sin y)}{\Delta x + i\Delta y}\\ = e^x\displaystyle\lim_{\Delta z \to 0}\frac{i\Delta y(i\sin y + \cos y)+\Delta x(\cos y + i\sin y)}{\Delta x + i\Delta y}\\ =e^x(\cos y + i\sin y)=e^z

 

定理 

 e^{z_1+z_2}=e^{z_1}e^{z_2}, e^0=1, e^{-z}=1/e^z

 

この定理よりオイラーの公式       e^{iy}=\cos y + i\sin y

を得る。

また三角関数

\sin x = \frac{e^{ix}-e^{-ix}}{2i}, \cos x = \frac{e^{ix}+e^{-ix}}{2},

となることがわかる。

 

三角関数

定義域が実数の場合は上で示した通り。複素数まで拡張させると

\sin z = \frac{e^{iz}-e^{-iz}}{2i}, \cos z = \frac{e^{iz}+e^{-iz}}{2},

となる。e^{\pm z}は整関数なので上二つは整関数でありまた、実数関数と同様な形で微分、加法定理、倍角の定理などが成り立つ。

 \tan z, \cot z, \sec z \csc z も実数と同様に成り立つ。(正則ではない)

定義域が複素数の場合は必ずしも実数のように-1 \lt \sin x, \cos x \lt 1とはならない。

また双曲線関数

\sinh z = \frac{e^{z}-e^{-z}}{2}, \cos z = \frac{e^{iz}+e^{-z}}{2},

とは

 \sinh z = -i\sin (iz), \cosh z = \cos (iz)

の関係にある。

 

対数関数

複素数 w=e^zについて対数を取るとz=\log w となりそうだが実際はこれよりも複雑である。 e^z=e^xe^{iy}=re^{i\theta}とする。この時

\log w =log r+ i\theta

となる。 r=|w|, \theta=\arg (w) より

 \log w = \log |w| + i\arg (w)

となる。これを対数関数の定義とする。

 

e^{2n\pi i}=1, \arg (e^{2\pi n})=2n\pi iより\argは多価関数となり一意に定まらない。そこで

 -\pi \lt \Arg (z) \piとして偏角の主値を

 \arg (z) = \Arg (z) + 2n\pi i

と定義し、対数の主値も

\Log z = \log |z| + i\Arg (z)

とする。

このとき

 \log z =\Log z + 2n\pi i

となる。

 

定理

 \log z_1z_2 =\log z_1 + \log z_2, \Log z_1z_2 \neq  \Log z_1 + \Log z_2

 

 

べき乗・べき根

定理1

 n整数 z\neq 0として\\z^n=e^{n\log z}, z^{1/n}=\exp (\frac{1}{n}\log z)

 

定理2

z,wを複素数として\\ z^w=e^{w\log z}

 

定理3

 z^\alpha z^\beta \neq z^{\alpha + \beta}

 

証明等は省く

 

感想

なかなか覚えることが多くてきついぞ。

早く実践的なこともやりてぇ